永瀬ゆら(1-2)
海野雪妃(1-2)
JUN(1-2)
萩尾のばら(1-2)
アキラ(1-2)
宇佐美なつ(1-2)
関東最遠の劇場。半蔵門線の両極(よりさらに奥)を2週で行き来するとは...駅前に意味不明なまでに広く抜けた遊歩道があり新興の土地の姿を見たかと思えば、薄暗い横丁に飲み屋や弁当屋が集まっていたりするし、何よりストリップ劇場がある。独特の街。
階段を上がって入場。もぎりのお兄さんの後ろで放たれたドアの向こうに黒塗りの壁とスカスカに間引きされたパイプ椅子群が見える。たっぷりした空間と、天井には(正確に何というのかわからないが)屋根の形がそれとわかる屋根裏が見える。
盆の下手にはポールが設えられていて、本舞台と盆をつなぐ花道が、おそらく3mほどある。本舞台も余裕があり、誰かが、花道から区切って下手側のエリアを指して「わらミニの本舞台はこれくらい」と言っていた。たしかに。要するにわらミニ本舞台の3〜3.5倍ほどのサイズ感。
6人香盤で、これはさすがに抜けつつみようかしら...と考えていたけど、劇場の居心地もよくて、ベテランのお姐さん方の芸も味わい深く、通して2回きっちり見る。
とくにJUNさんの1回目、和装の夏演目は遊びがたくさんあり、すばらしかった。花道を足袋の滑りを活かしてスライディングすること2回、さらに着物姿でタットダンスまでこなすサービスぶり。ラストは筋肉アピール(?)で〆。
アキラさんの2回目は客いじりどころか投光いじりまでこなして、いかにもベテランの余裕だが、ポーズになるとカチッとギアを入れてここぞというキメを逃すことがない。OPではポールダンスの技もサラッと決めてしまう。
ポールといえば永瀬さんなのだが、今まで他人事に見えていたようなポールが、かぶりを越えて脚が旋回するのを見ると、さすがにスリリングでとても面白い。何より、注意を払いつつも回転速度に遠慮がなくてとても良かった。
宇佐美さん1回目は6月の初見以来2回目(宇佐美さんの演目で1回しか見たことないのはこれと蕨の「ユーレイ(仮)」だけ)の「黒煙」。赤と黒のコントラストが鮮やかな衣装。本舞台では赤いコートを纏ったまま、いつもの笑顔でなしに、睥睨するような冷淡な顔つきで、近作に比べればずっと少ない手数で踊る。自分が見てきた中では異例な部類に入る、ストレートなロックサウンドが2曲続くが、サウンドの密度に対して振りが少なめだと、「サマーチュール」のゴージャスさに慣れた目に、こんな感じだったかな?と探るような思い出そうとするような引き気味の位置で見てしまうこともあったが、M3でモードチェンジが起こり、メロウで音数少なめの楽曲での脱衣がはじまると、不思議なほどズルズルと引っ張られていく。
M3からM4(めずらしくクロスフェード使ってた気がする、あいまい)はシームレスに移行する。前後定かでないけど、脚を泳がせながら花道を旋回していくベット入り、泣けてしまうほど官能的で鳥肌が立つ。そして胸を晒す動作が、ぱっと服を捨てるようで、「サマーチュール」のねばりと好対照。脇道にそれるけど、たぶん今までみた踊り子さんのなかで胸を見せる仕草にエロさを感じたのは宇佐美さんとあらきまいさん(のOP)だけ。じわっと脳がしびれるような感じになる。こんなにエロい演目だったのかという発見もある。
脱ぎが完了して、ポーズに入ると、もう言葉にならない。スワンに入る前、両手を開いて指を交互に合わせて、下から上から順に指折って拳を固めるその動きに涙腺が危うくなる。宇佐美さんはポーズを切る前に、強烈に印象的な指折りが入ることがある。
立ち上がり、花道を逆に本舞台へ戻るとき、脱ぎ捨てられた衣服を残してゆく。その後ろ姿の美しさに、心を徹底的に深く刺し貫かれる。
あまりにも素晴らしく、自分にとって複雑な様々を喚起しすぎてしまい、これを見て喜んでいるだけでいいのかと、人生を省みてしまう...6月の初見のときから何も変わっていない。そして、あまりに刺さり方が深いときこそ、大した感想が出てこず、そのことにまた妙な自己嫌悪が起きたりする。
休憩の間、雨が降ってるのに何も持たずあてなく外をぶらぶらしてしまう。
駅前の広い遊歩道に行き当たると、野良なのかなんなのかよく分からない猫が、リードも首輪もなしに、おじさんの後ろを勇ましい顔で付いて歩いていた。
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