2022年2月9日水曜日

2月7日(月)[A級小倉劇場]

愛子(1-4)
御幸奈々(1-4)
安田志穂(1-4)
宇佐美なつ(1-4)
須王愛(1-2)


34年訪れなかった土地も縁があれば4ヶ月おきに来る。冬の小倉。前回歩いた道をひと回りして劇場に。(たまたま今回もタイミングが合った)武藤さんと、そのお知り合いであるFさんと島貫さんが初観劇へ来ていた。

しかし前回はなんだったのかというくらいのゆったり感。スーパーまったり進行でも定時より早まる。ちょうど前日、自分も閑散たる道の上で仕事をしていたのでいずこも同じか...という感慨にふける。


それで思うのは、やはりどんなにベストなパフォーマンスを行っても外的な要因に勝てないことは、このストリップ劇場ですらも変わらずにあるなと。少しだけ安心する部分もある。人が少なすぎればすり抜けてしまう力もあるし、弱い音響では支えきれない身体がある。でもここは照明がよいんだよなあ。


それでもこの日は3公演目の御幸さん・安田さん・宇佐美さんの流れがすばらしく、演目の選択も各々のパフォーマンスも何もかも噛み合っていて、これぞストリップの興行だ...という充実感が溢れていた。


この回の御幸さんの踊りはほんとうに春の突風のような運動感が全身に起きており、盆先の出島に踏み込めば地表から風が巻き上がるようなダンスを刹那に刻み込んで、しかしなんの情緒的余韻も残さず直ちに次なる風を発生させるようにステージ狭しと動き回っていた。ベッドが素晴らしいなんてものじゃなかったのだが、あまりに集中していて舞台奥の幕が開いて鏡が現れていたことに気づかず、目を向けた時にはカーテンが閉まりつつあって、その時ちょうど鏡に正対していた御幸さんの表情がほんの隙間に覗き見え、瞬間の美しさに震えるような感覚があった。

小倉の開いてくカーテンも閉じていくカーテンもどちらも死ぬほど美しい場面を作るのだ。


続く安田さんも同様で、鏡に映る照明を浴びた裸体が信じがたい輝き。普段聞いたら勘弁被るような大(おお)バラードで完璧にポーズを切っていく。

誰もが知っているサビが「来る=ポーズが切られる予感」という思いがせりあがって期待通りにポーズが形成すとき、そこにある快楽はやはりオーガズムのような感覚にひどく近いと思われる。

安田さんは4回目の演目の立ち上がりの、全裸で長く踊るシークエンスも素晴らしかった。


宇佐美さんの『黒煙』は、本人曰く「エロい気持ちになった時」バージョン。見慣れた振りに変化がある。

『黒煙』は自分のなかですこし屈折があって、というのも、これはお客さんからの人気が高くて、ヘソが曲がった自分はそのことへちょっと斜に構えてしまったり...あと、この演目のエロさのツボを掴んだ気になってるので、「目が合わないかな...(目が合うのが1番エロい)」と、アイドルオタクになりたての高校生みたいな期待感で見てる時がある。


8頭蕨以来の『ユキちゃん』も文句なく楽しいのだが、なんだかんだと乗り損ねた『アブダクション』が楽しめるようになった嬉しさで、遅れを取り返すようにしつつこれを1番気持ちよく見ていたかもしれない。

SNS上にある感想をなるべく見るようにしてるけど、未だ自分以外に言及なさそうなのであらためて書いておくと、M1の「バキュンバキュン」はほんの瞬間にインサートされる、銃に見立てた両手の硝煙を吹き消す振りが最高。センスってこういうところよな...

あと、ベッドの前半にある「流し込むから」という歌詞に即して、体の前で上から下に手を下す動きが股間に及んでそのまま勢い殺さず騎乗位的にバウンスするとこ、あそこのワイセツな感じも見逃せない。



人の天才で勝手に気持ちよくなって、さらにそれへお金を使ったりする気持ちよさがあり、この日初観劇の島貫さんとFさんがガンガンにそれへダイヴしていて頼もしかった。みんなもっとむちゃくちゃになればいい。

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